夫へのアメリカ海外赴任の辞令、それは突然やってきます。
もし夫が辞令を断らなかった場合、妻であるあなたがとる行動は以下の2択です。
夫の海外事例が出たら、妻のとる行動は…
- 夫について行く
- 夫について行かない
夫について行くと、晴れてあなたも駐在妻の仲間入りとなります。
どちらの行動が正しいとか正しくない、などといった正解はありませんが、「あのときこちらを選んでおけばよかった」といった後悔はしたくないですよね。
そこでこの記事では、夫のアメリカ赴任に帯同し、駐在妻になったときのメリットとデメリットを解説します。
本記事の内容
- 駐在妻って何?
- アメリカへ一緒に行っていいことあるの?
- 帯同した場合のデメリットは?
Contents
駐在妻とは?
駐在妻(ちゅうざいづま)とは、「外国に駐在する会社員であるの夫に帯同した妻」のことを指す言い方です。
また、略して駐妻(ちゅうづま)と呼ぶこともあります。
駐在妻に対して、豪華な暮らしを想像して憧れる女性がたまにいますが、お手伝いさんがいたり、たくさんのお給料がもらえるような暮らしをしているのは全体の駐在妻のほんの一部です。
アメリカに住む駐在妻は、日本と同じように自分で家事や運転をします。
専業主婦としての仕事量は、日本にいたときと変わらないか、補習校の送り迎えがあったりとやることが増える場合が多いでしょう。
「アメリカで暮らせるなんていいなあ」と羨ましがられることも多々ありますが、逆にアメリカに住むということで駐在妻には様々な悩みがつきまといます。
【駐在妻の悩み】
- 文化
- 人間関係
- 語学
- 子どもの教育
アメリカ生活を楽しんでいる駐在妻も、おそらく全員がこれらの悩みを少なくとも一つは持っています。
駐在妻はこれらの悩みと常に隣り合わせの環境であると言えるでしょう。
そんな日本とは違った独特な悩みを持つ駐在妻。
駐在妻になった場合のメリットやデメリットはどのようなものがあるのか紹介します。
駐在妻のメリット
駐在妻のメリットを6つ紹介します。
メリット1. 長期的にアメリカに住める
アメリカへ赴任する夫に着いていき駐妻となる場合、アメリカに住めるということが一番のメリットです。
アメリカに長期滞在する場合はビザが必要であり、年齢が若いうちは留学や語学研修などで長期的なビザが発給される確率は高いですが、年をとるにつれ難易度が上がっていきます。
その点、駐在妻は、駐在員である夫がいるというだけで駐在員に帯同するための長期滞在ビザを簡単に得ることができます。
また、政治的な観点からも近年はアメリカに滞在することがとても難しくなってきています。
入国時にかなり苦労したので、帯同ビザの凄さを身にしみて痛感しています。

メリット2. 子どもの英語が上達する
子どもの年齢にもよりますが、たいてい現地の学校に通うことになるので、必然的に英語が上達します。
もちろん最初の半年〜1年は泣く子も多いです。
しかし、少しずつ理解し始め、個人差はあるものの2〜3年程度で親の英語力を軽々飛び越えて馴染み始めます。
英語と日本語を同時に習得していくため、「スノーが降ってきたよ!」などと「藪からスティック」でおなじみのルー語になることもかわいらしいです。
メリット3. アメリカの観光地に気軽に行ける
アメリカに住んでいるので、アメリカや南米、ヨーロッパなどの観光地に気軽に行けます。
そのため、旅行を趣味にしている駐在妻はたくさんいます。
日本からアメリカへ旅行しようとすると、「航空券などのお金面」「時差の体力面」でかなり大変な思いをしますが、アメリカに住んでいればこのような心配は無用です。
また、アメリカは車社会なので日本では考えられないような距離を車で移動したという話もよく聞きます。
ミシガンから20時間以上運転してフロリダのディズニーワールドへ行く家族もいるほど。
運転が大変な車での長距離移動ですが、航空券代を節約したい場合や小さな赤ちゃんがいる方には車移動の方がメリットが多いのです。
メリット4. 海外の友達ができる
あなたがもし英語が得意であれば、積極的に外に出ていくことでアメリカの友達ができます。
もし英語が得意でない場合も、ESLに通えばアメリカ人ではない他の国の友達ができる機会が多いです。
ESLにきている他国の人もやはり英語が得意ではないのでESLに通っています。
英語が苦手という同じ悩みを持ち、駐在妻という同じ境遇にいると仲間意識が芽生えやすいのでしょう。
メリット5. 家計がまとまって無駄な出費が少なくなる
夫に帯同しない場合、家計がアメリカと日本の2つに分かれてしまいます。
その分、住居費や光熱費、食費などがひとつにまとまるという点では、無駄な出費が少なくなるといえます。
特に、住居費や光熱費などについては補助金を出している会社も多く、全額負担してもらえるというラッキーなパターンもあるようです。
メリット6. 家族が一緒に住める
海外帯同に限った話ではないですが、駐在妻にならないということは夫が単身赴任をするということです。
最近はテレビ電話が気軽に使えるとはいえ、時差の関係で面と向かって話せる機会は限られています。
夫と子供の時間を持つことは長い目で見たときに、家族として大切な時間です。
考え方は夫婦それぞれ違うかと思いますが、駐在妻になると家族が一緒に住めるということもメリットのひとつです。
駐在妻のデメリット
反対に、駐在妻のデメリットを4つ紹介します。
デメリット1. 実家や兄弟など頼れる人がいない
いきなり異国の地に行くことになりますので、実家の両親や兄弟、親しい友達など誰もいません。
会社によっては、前任者や同じ会社の奥さんが手助けをしてくれる場合もありますが、やはり家族のように気軽に頼るのは難しいでしょう。
例えば、あなたが風邪を引いてしまったとき、日本であれば実家の両親や兄弟に子供を預けて自分は病院へ行くということができますが、アメリカではそうはいきません。
仕方なく子供をつれて病院へ行った結果、子供も風邪をもらってきてしまうということがよくあります。
こんなとき頼れるのは夫だけですので、協力して乗り切りましょう。
デメリット2. 子どもの日本語が遅れる可能性がある
子供の英語力が上達する反面、日本語が遅れてしまう可能性があります。
日本語の発音も未発達の場合、そこへ英語という全く異なる言語の環境に置かれた子供は頭の中が混乱してしまいます。
結果として、日本語も英語も中途半端になってしまう可能性があります。
デメリット3. 友人関係の新しい構築が難しい
全く新しい環境へ飛び込むので、友人関係もいちから構築しなければなりません。
自分の生活をアメリカ文化に順応させていきながら、友人関係も構築させていくためにはやはり努力が必要です。
日本人と出会うために、ESLへ通う、ガレッジセールへ出向いてみる、ブログでコメントするなど積極的に行動しましょう。
デメリット4. 仕事をやめなければならない
完全に退職するにせよ、一時的に休職するにせよ、駐在妻になるあなたのキャリアは必然的に中断します。
帯同ビザではアメリカで働くこともの禁止されていますので、必然的に無給となってしまいます。
駐在妻の中には、輝かしいキャリアを持って渡米してきている方もたくさんいます。
といったもどかしい思いをすることもあるでしょう。
アメリカはボランティア活動も盛んですので、実践的な英語力を試したり、人生経験を積むためにも参加してみるのも良い案です。
日本へ帰国して再就職をする際に、その経験がきっと役に立ちます。
【まとめ】駐在妻とは、メリットもデメリットもある海外駐在員の妻
駐在妻には、メリットとデメリットが両方あることがお分りいただけたと思います。
もっと詳しく駐在妻について知りたいという方は、こちらの本を読んでおけば問題ありません。
海外に赴任する駐在員ではなく、駐在妻にフォーカスを当てた超レアな書籍です。
駐在妻300人へのアンケートやインタビューや駐在妻を研究対象とした論文から、駐在妻の生の本音が分ります。
amazonから少しだけ本の中身を読めます。
駐在妻になるメリットとデメリットを十分理解した上で、夫に帯同するかどうかを決めると、渡米した後も気持ちよくアメリカ生活を送れますよ。

【メリット】
- 長期的にアメリカに住める
- 子どもの英語が上達する
- アメリカの観光地に気軽に行ける
- 海外の友達ができる
- 家計がまとまって無駄な出費が少なくなる
- 家族が一緒に住める
【デメリット】
- 実家や兄弟など頼れる人がいない
- 子どもの日本語が遅れる可能性がある
- 友人関係をいちから構築
- 仕事をやめなければならない

海外在住者(または予定者)にぴったりのお得な情報をまとめました。
無料で使えるものも多くありますので、見逃さないようにしてくださいね。