デトロイトは、かつてフォーブス誌の治安ランキングで2008年〜2012年の4年連続で全米ワースト1位という不名誉な称号を得たことで有名です。
しかし、このランキングは7年前の話です。
現在のデトロイトの治安はどうなのでしょうか?
- デトロイトの治安ってやっぱり悪いの?
- 廃墟の写真を見てからデトロイトに行くのが怖くなった
- デトロイトの夜は歩いても大丈夫?
実際、デトロイトの治安はどうなのか聞かれることがたくさんあります。
この記事では、デトロイト近郊に住んでいる私が、現在のデトロイトの治安についてで最新情報をお届けします。
この記事を読めば、
- デトロイトの最新の治安情報は?
- 治安が悪いエリアはデトロイトのどのあたり?
- デトロイト空港や美術館の周辺は危険なの?
という疑問が解決します。
Contents
2019年最新のデトロイト治安情報
全米の治安の悪い都市ランキング
アメリカのFBIが公表している最新の犯罪レポートから作成した「アメリカの最も危険な都市ランキング」がこちらです。
2019年の情報はまだ公表されていないので、2018年のデータを使用しています。
都市(州) | 10万人あたりの犯罪率 | |
1位 | セントルイス(ミズーリ州) | 2082.3 |
2位 | デトロイト(ミシガン州) | 2056.7 |
3位 | ボルチモア(メリーランド州) | 2027.0 |
4位 | メンフィス(テネシー州) | 2003.0 |
5位 | カンザスシティ(ミズーリ州) | 1724.3 |
引用:https://www.worldatlas.com/articles/most-dangerous-cities-in-the-united-states.html
デトロイトの犯罪件数
2019年10月に確認できるデトロイトの犯罪件数について調べました。
デトロイトの犯罪スコアは最低ランクの「F」です。(ランクの評価はA>B>C>D>F)

- デトロイトの人口10万人あたりの総犯罪数は6597件(全米の平均より約40%高い)
- 16人に1人の確率で被害者になる可能性あり
- 前年より犯罪数が13%減少
治安が悪いことばかり書いていますが、ちょっぴり良い点もありました。
注目すべき点は、前年より犯罪数が13%減少していることです。治安が悪い都市ランキング1位のセントルイスは1990年代以降犯罪件数は増え続けていますが、デトロイトは近年減少傾向にあります。
次に、詳細な犯罪の内訳がこちらです。

デトロイトでは、殺人・レイプ・強盗・盗難などのどのジャンルの犯罪も多数報告されています。
治安が悪い都市ランキング1位のセントルイスの殺人件数は10万人あたり「66人」でした。
デトロイトは「40人」ですので1.6倍以上の差があります。
それでも全米平均の「5.3人」と比較すると圧倒的にデトロイトの殺人件数は多いです。
調査は、AreaVibesというサイトで行いました。
AreaVibesは、アメリカで暮らしやすい地域について情報提供を行っているウェブサイトです。
犯罪発生件数も含めた総合的な住みやすさをスコアリングしています。
デトロイトの危険なエリア
デトロイトの中でも特に危険なエリアをランキング形式で紹介します。(参考サイト:RoadSnack)
【ランキングの基準】
- 失業率が高い
- 収入が低い
- 人口密度が低い
- 家の価値が低い
- 犯罪が多い
そしてランキングの結果はこれ!
【デトロイトの危険なエリアTOP10】
- Forest Park(フォレスト・パーク)
- Chaldean Town(チャルディーン・タウン)
- Poletown East(ポールタウン・イースト)
- Milwaukee Junction(ミルウォーキー・ジャンクション)
- Petosky-Otsego(ペトスキー・オトシーゴー)
- Gold Coast(ゴールド・コースト)
- Herman Gardens(ハーマン・ガーデンズ)
- Nw Goldberg(NW ゴルドベルグ)
- McDougall-Hunt(マクドゥーガル-ハント)
- Briggs(ブリッグス)
参考:https://www.roadsnacks.net/worst-detroit-neighborhoods/
デトロイトの危険な都市ワースト5の詳細を見ていきましょう。
1位:フォレスト・パーク(Forest Park)
2008年に開始された荒廃した建物の解体がフォレスト・パークから始まったため、今も依然として治安が悪いです。
居住者の密度も低く、犯罪率が最も高くなっています。
2位:チャルディーン・タウン(Chaldean Town)
2007年頃は低所得者と高齢者、外国人が多く住んでいましたが、外国人はある程度収入が得られるとデトロイト郊外へ移り住みました。
その結果、低所得者と高齢者のみが残ってしまったため、ランキング2位となっています。
犯罪の多さもフォレスト・パークとほぼ同等であり、デトロイトの最も危険な街の一つです。
3位:ポールタウン・イースト(Poletown East)
治安の悪いエリア1位のフォレストパークの隣のエリアです。
この近辺には決して立ち入らないようにしましょう。
4位:ミルウォーキー・ジャンクション(Milwaukee Junction)
前述のポールタウン・イーストの隣のエリア。
つまり、1位・3位・4位が隣接しているので、このあたりのエリアは本当に治安が悪いことがわかりますね。
5位:ペトスキー・オトシーゴー(Petosky-Otsego)
デトロイトのダウンタウンから見て北西部にあります。
失業率が高いエリアです。
治安が悪いエリアのランキングに、デトロイトの中心部であるダウンタウンは該当しませんでした。
ダウンタウンは昼間歩いている分には治安に問題はありません。
治安が悪いのは、ダウンタウンを少し出たところからディアボーンなどの郊外の町までのドーナツエリアです。
特に、近年では東側の方が治安が悪いと言われていますが、このエリア(ダウンタウンを出たところ〜郊外)は近づかないようにしましょう。
次に、みなさんがよく利用するエリアの治安について紹介します。
デトロイト空港周辺の治安

日本からミシガンに来る方のほぼ全員が利用しているデトロイト空港(DTW)周辺の治安はどうなのでしょうか。
デトロイト空港自体は近代的な建物で、国際空港らしくセキュリティもしっかり整っているので安全です。
デトロイトの治安はネイティブから見ても相当悪いので、「デトロイト空港周辺の治安」について訪ねている英語の口コミサイトがあります。
回答者は全員「安全で何の問題もない」と答えていました。
また、
と心配している口コミもありました。
しかし、そもそもデトロイト空港はデトロイトのダウンタウンから車で30分ほど離れたところにありますので、相当な方向音痴でなければ危険なエリアに迷い込むことはありません。
デトロイト美術館の治安

デトロイトは、ダウンタウンにあるデトロイト美術館も有名です。
ダウンタウンを昼間に歩く限りは問題ありませんので、問題なくデトロイト美術館を観光できます。
ただし、できるだけ単独では行動せず、細い路地は避けて歩きましょう。
夜に出歩くのも厳禁です。
デトロイトの治安面でやってはいけないこと
デトロイトに行く上で、治安面でやってはいけない行動を5つあげます。
- 前述の「危険なエリア」には立ち入らない
- 深夜には決して出歩かない
- ひとりで行動しない
- 空きビルや火災跡の建物のある場所に近づかない
- カメラなどはぶらさげない(観光客っぽい格好をしない)
危険ではないエリアを避け、観光客とは一見わからないような格好をして昼間に歩く分には大丈夫です!
【結論】デトロイトの治安についは危険なエリアもあるが、空港や美術館などは問題なく利用できる。

デトロイトは依然として犯罪率が高く治安が悪いですが、危険なエリアに立ち入らなければ昼間出歩くことは可能です。
近年では、デトロイトの地価が急落したおかげで、ベンチャー企業や若者たちが移住してきています。
その結果、ダウンタウンやミッドタウン周辺ではパブリックアートや音楽が盛んとなり、デトロイトは新たな一面を見せはじめています。
アメリカでしか味わえない文化がここにありますので、ぜひミシガンに遊びに来てください。

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